資金繰りのためにファクタリングを検討しているものの、「2社間」と「3社間」という言葉の違いがよく分からず、どちらを選べばよいか迷っている方は少なくありません。取引先に知られたくない、少しでも早く現金化したいなど、事情はさまざまです。
結論として、2社間ファクタリングは取引先に通知せずに利用できるためスピードを重視する場合に向いており、3社間ファクタリングは取引先の同意を得て進めるため手数料を抑えやすいという特徴があります。どちらが良い悪いというものではなく、状況に応じて選ぶことが大切です。
この記事では、2社間・3社間それぞれの仕組みと特徴、費用面での傾向、そして自社に合った選び方について順を追って解説します。仕組みを理解した上で、皆様が納得して資金調達の方法を選べるようになることを目指しています。
ファクタリングの基本的な仕組み
ファクタリングとは、企業が持つ売掛債権(取引先から将来支払われる予定の代金を受け取る権利)を、ファクタリング会社に売却して早期に現金化する資金調達の方法です。融資とは異なり、原則として返済の義務が発生しない点が特徴です。
売掛債権を現金化する仕組み
通常の取引では、商品やサービスを提供してから実際に代金が支払われるまで、数週間から数か月のタイムラグが生じます。この間の資金不足を解消するために、売掛債権を早期に現金化できる仕組みがファクタリングです。
ファクタリング会社は売掛債権を買い取る際に、一定の手数料を差し引いた金額を企業に支払います。この手数料の内訳や水準は、契約の形式によって傾向が異なります。
資金調達の選択肢としての位置づけ
ファクタリングは、銀行融資や補助金などと並ぶ資金調達の選択肢のひとつです。決算状況や創業年数にかかわらず利用を検討しやすい点から、急な資金需要に対応する手段として選ばれることがあります。
ただし、契約の形式によって取引先への影響や費用の水準が変わるため、仕組みの違いを理解しておくことが重要です。
2社間ファクタリングの特徴
2社間ファクタリングとは、企業とファクタリング会社の2者間で契約を結ぶ形式です。取引先を契約に関与させないため、取引先に知られずに資金調達を進められる点が大きな特徴です。
取引先に知られずに利用できる
たとえば、取引先との関係性を気にして資金調達の事実を知られたくない場合、2社間ファクタリングであれば取引先への通知や同意を必要とせずに手続きを進められます。契約から入金までの期間が比較的短くなりやすいことも特徴のひとつです。
手数料がやや高めになる理由
一方で、2社間ファクタリングは取引先が契約に関与しないため、ファクタリング会社が売掛先の支払い状況を直接確認できません。この分のリスクを手数料に反映させる考え方があるため、3社間に比べて手数料がやや高めになる傾向があります。
3社間ファクタリングの特徴
3社間ファクタリングとは、企業・ファクタリング会社・取引先の3者が関わる契約形式です。取引先の同意を得たうえで、売掛債権の譲渡を進めます。
取引先の同意が必要な仕組み
3社間ファクタリングでは、取引先に債権譲渡の事実を通知し、同意を得る手続きが必要です。取引先が代金の支払い先をファクタリング会社に変更することに同意することで、契約が成立します。
この手続きには一定の時間がかかるため、2社間に比べて資金化までの期間が長くなりやすい点は理解しておく必要があります。
手数料が抑えられやすい理由
3社間ファクタリングでは、取引先が契約に関与するため、ファクタリング会社は売掛先の状況を直接把握しやすくなります。回収の不確実性が下がる分、手数料が比較的抑えられやすい傾向があります。
2社間と3社間の比較
それぞれの特徴を整理すると、以下のような傾向が見えてきます。個別の契約条件によって差があるため、あくまで一般的な傾向として参考にしてください。
| 比較項目 | 2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング |
|---|---|---|
| 取引先への通知 | 不要 | 必要 |
| 資金化までの期間 | 比較的短い傾向 | 比較的長くなる傾向 |
| 手数料の傾向 | やや高めになりやすい | 抑えられやすい |
| 取引先との関係 | 影響が少ない | 同意手続きの分、影響がある |
自社に合った形式の選び方
どちらの形式を選ぶべきかは、皆様の会社が置かれている状況によって異なります。優先したい条件を整理してから検討することが大切です。
スピードを重視する場合
急な資金需要があり、取引先に知られずに早く資金化したい場合は、2社間ファクタリングが選ばれやすい傾向があります。手数料が多少高くなる可能性がある点は、あらかじめ理解しておくとよいでしょう。
コストを重視する場合
資金調達までに多少時間をかけられる場合や、取引先との関係性に問題がない場合は、3社間ファクタリングを検討する余地があります。手数料を抑えられる可能性がある一方、取引先の同意を得る手続きが必要になる点は事前に確認しておくべきです。
- 資金が必要な時期はいつ頃か
- 取引先に知られても問題ないか
- 手数料と資金化スピードのどちらを優先したいか
- 取引先との関係性に影響が出ないか
- 2社間は取引先に知られずスピードを重視したい場合に向いています
- 3社間は手数料を抑えたい場合に検討の余地があります
- どちらも契約内容によって条件が異なるため、事前の確認が欠かせません
- 手数料や資金化までの期間は、個々の契約条件によって異なります
- 契約前には、手数料の内訳や必要書類について具体的に確認することが大切です
まとめ
2社間ファクタリングは取引先に知られずスピードを重視できる一方、手数料がやや高めになりやすい傾向があります。3社間ファクタリングは取引先の同意が必要になるものの、手数料を抑えやすい傾向があります。
どちらの形式が合っているかは、資金需要のタイミングや取引先との関係性、優先したい条件によって変わります。仕組みの違いを理解したうえで、皆様の状況に合った方法を選ぶことが、無理のない資金繰りにつながります。
ご自身の状況にどちらの形式が合うか判断に迷う場合は、当社にお気軽にご相談ください。皆様の事情に応じて、丁寧にご説明いたします。

